ここではコンタクトレンズを選ぶ際のコツや、酸素透過性やうるおい、つけ心地の滑らかさやコストなど、各タイプ別に人気のコンタクトレンズをご紹介します。

その１　「デイリーズトータルワン」アルコン
その２　「マイデイ」クーパービジョン
その３　「ワンデーアキュビュー トゥルーアイ」ジョンソンエンドジョンソン

こちらの３商品は、いずれも「シリコーンハイドロゲル」という素材を使用しています。
シリコーンハイドロゲルを使用した商品はコストパフォーマンスの高さから高評価を得ています。
シリコーンハイドロゲルは、高酸素透過性でありながら乾燥感や充血の軽減を実現した話題の素材です。

その１は、世界的に高いシェアを誇るメーカー、アルコンより発売されている「デイリーズトータルワン」です。

俳優の綾野剛さん出演のＣＭでもおなじみのこちらの商品ですが、このＣＭでは１日中乾燥しにくく何もつけていないような感覚を「生感覚レンズ」「生レンズ」と表現しています。

この商品は前述のシリコーンハイドロゲルを採用した商品で、１日使い捨てタイプのコンタクトでは最高レベルの酸素透過率となるDk/L(t)156（※１）という高い数値に加え、次世代のスタンダードになると言われている「ウォーターグラディエントコンタクトレンズ」というジャンルを切り開きました。

レンズ表面に80％以上の水分がありながらレンズの内側は形状を保つために含水率を33％まで抑えた三層構造になっており、それによりうるおいが一日中続く画期的なコンタクトレンズです。

※１　酸素透過率は、値が高いほど酸素を通しやすく低いほど通しにくいとする評価値です。
　　　基準値の80DK/Lで裸眼時を100％としたときの97％程度の酸素を通してくれます。

その２は、こちらも世界トップクラスのシェアを誇り、日本国内でも有数のコンタクトレンズメーカーに上り詰めたクーパービジョンの「マイデイ」です。

クーパービジョンの特長である装用感の良さはもちろん、シリコーンハイドロゲルの唯一の欠点である水分量が少ないと固くなるという点をカバーする新素材スマートシリコーンを採用しています。

Dk/L(t)100という裸眼に限りなく近い酸素透過率と柔らかさ、長時間乾きにくいうるおいを実現した、クーパービジョンならではの高い技術力が詰め込まれた１日使い捨てタイプのコンタクトレンズです。

クーパービジョンのもう一つの定番商品である「プロクリア ワンデー」も評価の高い商品ですが、「マイデイ」はさらに高い酸素透過率を実現しています。

その３は、業界最大手ジョンソンエンドジョンソンの「ワンデーアキュビュー トゥルーアイ」です。

こちらもシリコーンハイドロゲルを採用した、裸眼時の約98％もの酸素が目に届くハイスペックな商品です。

人の角膜やまぶたとほぼ同等の摩擦係数により、なめらかな着け心地を実現しています。

こちらは、同じメーカーの「ワンデーアキュビュー オアシス」と比較しても、コスト面を含めたトータルバランスにおいて優れた商品と言えるでしょう。

今回は装用感やスペック、そしてコスト面からシリコーンハイドロゲルを使用した商品をご紹介しましたが、シリコーンハイドロゲル以外の商品では、ボシュロムの「メダリストワンデープラス」や、ジョンソンエンドジョンソンの「ワンデーアキュビューモイスト」などが人気の高い商品となっています。

初めてコンタクトレンズを使用される方には、今回ご紹介したような１日使い捨てタイプのハイスペックコンタクトがおすすめです。

全体的に保湿に優れていて滑らかなうえ、酸素透過率が圧倒的に違うため安全です。

その１　「バイオフィニティ」クーパービジョン
その２　「アキュビューオアシス」ジョンソンエンドジョンソン
その３　「エアオプティクスアクア」アルコン

２週間使い捨てタイプでも、やはりシリコーンハイドロゲルを使用した商品が人気です。

数日間使用することを考えると、酸素透過率の関係もあり、１日使い捨てタイプ以上に非シリコン素材の商品はあまりおすすめできません。

また、１ヵ月使い捨てタイプやハードレンズにも言えることですが、２週間使い捨てタイプのコンタクトもまた、長期間に渡り使うものですので酸素透過率はもちろんのこと、「汚れにくい」「手入れが楽」「劣化しづらい」というのも非常に重要です。

人気商品その１は、このところ人気を高めているクーパービジョンの「バイオフィニティ」です。

バイオフィニティには、装用を始めた初日とほぼ変わらないうるおいをキープする、革新的な新素材「ナチュラルウエッタブルシリコーンハイドロゲル」が採用されており、これにより優れた水濡れ性と保水性を実現しています。

これまでのシリコーンハイドロゲル素材は酸素透過率が高い反面、欠点として「乾燥しやすい」という特徴がありましたが、バイオフィニティは驚くほど乾燥に強い商品です。

また、他と比べ汚れにくい上、汚れても簡単に落ちるため、２週間使い捨てタイプの中でも比較的手入れが楽で清潔です。

その２は、ジョンソンエンドジョンソンの「アキュビューオアシス」です。

コンタクトレンズの最大手ジョンソンエンドジョンソンは、各タイプのスタンダードともいえる商品ラインナップのイメージがありますが、イメージだけでなく、この「アキュビューオアシス」は２週間使い捨てタイプの中でも比較的バランスがよく、スペックや価格的にも隙がない商品です。

保水性と滑らかさにこだわり、「うるおいシリコーン」素材の使用と「シルキー製法」で、乾燥感の原因となる摩擦を限界まで無くしました。人の角膜やまぶたとほぼ同様の、より自然な着け心地です。

その３はアルコンの「エアオプティクスアクア」です。

こちらも前述の「バイオフィニティ」や「アキュビューオアシス」と同様に、98％以上の高い酸素透過率と、レンズ表面には、乾きにくく汚れにくい加工が施されています。

以上、３商品をご紹介しました。こちらの３商品については、どれも遜色ない商品です。
スペックや価格はほぼ変わらないので、装用感などのお好みでお選びください。

その１　「エアオプティクスＥＸアクア」アルコン
その２　「エアリーワンマンス」ＨＯＹＡ
その３　「マンスウェア」メニコン

１ヵ月使い捨てコンタクトレンズは一般的にあまり人気がありません。
耐久性と引き換えにレンズが硬いため、装用時の違和感が強く人によってはつけられません。
また、参入しているメーカーも少なく種類がないため、選択できる商品が限られています。

スペックに関しては、どれも２週間使い捨てタイプの性能の酸素透過率・潤い・対汚染性能をさらにパワーアップしたような感じで非常にハイスペックです。
しかし、手入れに手間がかかることに加え、ソフトレンズとは思えない硬さなので、目にフィットする方が限られるという難点もあります。

コスト的には２週間使い捨て商品とほぼ変わらないため、１日使い捨てタイプと２週間使い捨てタイプを用途によって併用するのが一番バランスが良いようです。

その１　「バイオメディックスワンデーエキストラトーリック（ワンデーアクエアトーリック）」クーパービジョン
その２　「メダリストワンデープラス乱視用」ボシュロム
その３　「ワンデーアキュビューモイスト乱視用」ジョンソンエンドジョンソン

乱視用のレンズは性質上、普通のコンタクトレンズよりも厚みが出てしまいます。そのため、乾きにくさや酸素透過率などが人気の基準となるようです。

人気商品のその１は、クーパービジョンの「バイオメディックス」の乱視用です。
化粧品などにも使われているヒアルロン酸の約２倍の保水力をもつ「リピジュア」という保湿成分を採用しています。
１日使い捨てタイプの乱視用レンズの中でも非常に乾燥に強く乾きづらく、また乱視矯正に重要な安定感も魅力です。

その２は、ソフトコンタクトレンズを世界で初めて商品化したボシュロムの「メダリストワンデープラス乱視用」です。
乱視の矯正力が非常に高い割に、値段が非常に安く設定されています。
気に入った商品が見つかるまでの一時的に利用する商品としても人気が高くなっています。

その３は、ジョンソンエンドジョンソンの「ワンデーアキュビューモイスト乱視用」です。
乱視用の中では酸素透過性が高く、また、こちらも比較的安価な価格設定となっています。
また、保湿性能も高いので、ドライアイの方にもおすすめです。

以上、３商品をご紹介しましたが、乱視用はまずご自身の乱視に合うかが最優先です。
メーカーによっても若干性質に差がありますので、眼科医と相談しながら選ぶことをおすすめします。

ひとえにソフトコンタクトレンズと言っても、メーカーやブランド、タイプなどで分かれており数も膨大です。
特に初めは何を選べばいいかわからず、実際買ってみたらイメージと違うことも多々あります。
大手５社の各メーカー主要ソフトコンタクトレンズの特徴をまとめてみましたので、選ぶときの参考にしてください。

コンタクトレンズシェアＮｏ.１のメーカーです。日用品や医薬品などでも世界的に有名な大企業です。
ＣＭでもよく目にするアキュビューブランドを展開しています。

世界初の１日使い捨てレンズである、ワンデーアキュビューシリーズです。

• ワンデーアキュビューモイスト 　：　より保湿性を高めた商品。
• ワンデーアキュビュートゥルーアイ 　：　より裸眼に近いなめらかなつけ心地。
• ワンデーアキュビューオアシス 　：　摩擦ゼロ。乾きにくく滑らか。

• ２ウィークアキュビュー 　：　１日使い捨てタイプと比べ経済的。
• アキュビューアドバンス　：　シリコーンハイドロゲル採用。
• アキュビューオアシス 　：　１日使い捨てタイプと比べ経済的。

基本的には１日使い捨てタイプと２週間使い捨てタイプのみの展開です。

「ワンデーアキュビュー」や「ワンデーアキュビューモイスト」はレンズとしては平均的なスペックがあり、コスト面にも優れています。

「ワンデーアキュビュートゥルーアイ」や「ワンデーアキュビューオアシス」は酸素透過性が高いシリコーンハイドロゲル素材を使用していて、Dk/L(t)値も100を超えているハイスペックなコンタクトレンズです。

ロート製薬のコンタクトレンズ製造も行っている、高い技術力に定評がある、アメリカに本社を置くメーカーです。
日本への進出は2000年代と比較的遅いものの、2012年には日本コンタクトレンズシェア市場で第２位まで躍進しています。

• マイデイ 　：　スマートシリコーンで「酸素透過性」「やわらかさ」「うるおい」を実現。
• プロクリアワンデー (ワンデーアクエアプロシー) 　：　乾きにくく、汚れにくい。
• バイオメディックスワンデーエキストラ (ワンデー バイオメディックス EV) 　：　高い保湿力と滑らかな着け心地。

• バイオフィニティＸＲ 　：　シリコーンハイドロゲル採用。

「マイデイ」や「バイオフィニティ」は酸素透過性が高いシリコーンハイドロゲル系の素材を使用しており、Dk/L(t)値も100を超えているハイスペックなコンタクトレンズです。
こちらのメーカーは、どの商品もつけ心地が非常になめらかなのが特長で、物づくりにこだわったイメージのラインナップとなっています。

スイスに本社を置く眼科領域全般のリーディングカンパニーです。
主に医薬品やコンタクトレンズ、コンタクトレンズケア用品を販売しています。
2014年にはアメリカのコンタクトレンズメーカーであるチバビジョンと統合したことでも話題になりました。

• デイリーズトータルワン 　：　うるおいたっぷり＆高い酸素透過性。
• フォーカスデイリーズアクア 　：　レンズの約70％が水分。
• デイリーズアクアコンフォートプラス 　：　着け心地の良さとうるおいが続く。

• エアオプティクス アクア　：　乾きにくく、汚れにくい。

• エアオプティクス ナイトアンドデーアクア 　：　１ヵ月連続装用可能レンズ。

「生感覚レンズ」「生レンズ」のＣＭでもおなじみの「デイリーズトータルワン」は１日使い捨てタイプとは思えないDk/t値156という高い数値と、含水率80％という最高のワンデーコンタクトレンズと言えるほどの超ハイスペックコンタクトレンズです。

眼科領域のリーディングカンパニーらしく、全体的に目の健康にこだわったスペックの商品が多くなっています。ラインナップも豊富で、非常に選びやすいメーカーの一つです。

ソフトコンタクトレンズを世界で初めて商品化した大手老舗メーカーです。
今は事業を売却してしまいましたが、サングラスやメガネでおなじみの「レイバン」を開発した企業としても有名です。

• バイオトゥルーワンデー 　：　着け心地の良さとうるおいが続く。

• メダリスト フレッシュフィット コンフォートモイスト　：　非球面レンズでシャープ・鮮明な視界。
• メダリストⅡ（メダリスト２） 　：　レンズが歪みにくく、汚れにくい。
• メダリストプラス 　：　乾きにくく、汚れにくい。

「バイオトゥルーワンデー」は独自素材ハイパージェルを採用しており、高い酸素透過性と角膜の環境に近い含水率78％を実現しています。
「メダリスト フレッシュフィット コンフォートモイスト」は海外名「ピュアビジョン２」の名前で有名で、シリコーンハイドロゲル素材を採用したハイスペックなコンタクトレンズです。

「メダリストⅡ（メダリスト２）」は海外の多くの国では「ソフレンズ59」として販売されています。
「メダリスト」は日本や中国向けのブランドで、海外ブランドの「ソフレンズ」と姉妹ブランドとなっています。
パッケージの形状も違いますが品質的には同等です。

シードと並ぶ日本国内メーカーです。日本ではいまだ根強い人気があるハードコンタクトレンズに定評があります。

• メニコン１ＤＡＹ　：　やさしいフィット感。
• １ＤＡＹメニコンプレミオ　：　やさしいフィット感＆高い酸素透過性。

• ２ＷＥＥＫメニコンプレミオ　：　１dayと比べ経済的。

• メニコンＺ　：　新素材ＺＯＭＡ採用。高い酸素透過性。

以上、人気の商品をご紹介しました。気になるコンタクトレンズは見つかりましたでしょうか？
快適なコンタクトレンズ選びの参考になさってみてください。