はじめてコンタクトレンズをつけた時
目次
異物感や違和感を必要以上に感じたらチェックする4つのポイント
まずは最初につけた時の違和感ですね。
慣れないと単純に異物感が気になると思いますが、下記の項目に当てはまっていないかチェックしていきましょう。
レンズの大きさや形状が合っていない
レンズの大きさや形状は、メーカーによって若干違いがあります。
しっかりフィットするタイプを選ばないとレンズが必要以上に動いてしまったり、刺激を感じることがあります。はじめは眼科で診察を受け、フィッティングをしっかりと行ってから選ぶとよいでしょう。
つけ方を間違えている、度が合っていない
表裏左右を間違えてつけてしまっている場合、またはそもそもの度数が適正でない場合があります。
慣れてくると度数がずれているとすぐ気づく方が多いのですが、最初は「こんなものなのかな」と放置される方もいます。
度数が合っていないと目へ余計な負担がかかり眼精疲労になったり、酔いや頭痛、めまいの症状の原因になります。
ドライアイ
現代人の目の代表的なトラブルです。通常、目の表面は常に涙で覆われているのですが、乾いてしまうと様々な症状を引き起こします。
もともとドライアイの方がコンタクトをしたり、長時間連続装用している人が「目が重たい」「シパシパする」などの違和感があったら、目の水分が足りていない状態です。
まばたきの回数を増やしたり、人工涙液でうるおいを与えるなど、対策を取った方がよいでしょう。
レンズが汚れている
ワンデータイプは1日で捨ててしまうのであまり気にする必要はありませんが、2week,1ヵ月用タイプだと汚れが溜まっていることがよくあります。
チリやホコリなどは払えばすぐ落ちますが、目の分泌物(涙)や化粧品、指の脂分がこびりついている場合は、なかなか落ちません。
お手入れを怠るとレンズの寿命が短くなることもあります。洗浄液やこすり洗いでしっかり洗い、汚れを落としきるようにしましょう。
レンズの形状やサイズが問題なら変えればいいのですが、使用方法や目の状態が原因の場合は使用者側の問題ですので、用法をしっかり理解して正しく使いましょう。
何気に便利!コンタクトレンズの表裏マークとレンズの着色
ジョンソン&ジョンソンをはじめ、コンタクトレンズにはレンズに3桁の数字「123」などと刻印されている場合があります。
これは「表裏マーク」と呼ばれるもので、レンズの表裏をわかりやすくするために入っているものです。
裏表を間違えたまま装用するとよく見えないだけでなく、痛みがあったり目にキズがついてしまう恐れもあります。
特にソフトコンタクトレンズは柔らかいため見た目では判別がつきづらいです。 表裏マークが入っていない製品もありますが、下記の方法でチェックできますので装用する前に確認しましょう。
裏表のチェックの仕方
- レンズの端から二つ折りにつまみ、内向きに丸くなじむか、外向きに反発するか。
- メーカーによっては「123」などの「表裏マーク」が入っているので正しく見える方をチェック。
- 実際に着けてみてフィット感や見え方に違和感がないか。
クリアレンズなのに薄い着色が入っている
クリアレンズを購入したはずなのに、薄くブルーの色が入っているコンタクトレンズがあります。
これはレンズが無色透明だとレンズが見えづらいためです。
装用時に色が変わって見えるほどは色がついていませんので、問題なく普通に使えます。
どちらかというとメーカーさんの親切心ですね。
コンタクトレンズは小さく透明な物ですので、メーカーによってはこのような工夫がされています。
レンズの表裏を間違えやすい人や無くしやすい人は、こういった製品の中から選んでみるのもいいと思います。
コンタクトレンズが目の裏に入ってしまった?
たまに「コンタクトレンズが目の裏に入ってとれない!」という方がいます。
厳密には多少レンズがズレていても、まぶたの裏は目と結膜でつながっていて行き止まりになっているため、まぶたの奥に少し入り込むだけで目の裏側まで行くことはありません。
先月2017年7月にも、まぶたの中から27枚もコンタクトレンズが見つかった海外の女性が話題になりましたね。
英国の病院で白内障の手術を受ける予定だった67歳の女性の右目の中に、27枚のコンタクトレンズが入っているのを医師団が発見して取り除く出来事があった。女性は目に不快感があったものの、 ドライアイや年齢のせいだと思っていたという。この事例について、医師団が18日までに英医学誌BMJに発表した。
目の中にコンタクトレンズ27枚、手術の日まで気づかず 英(CNN.co.jp 2017.07.18)
出典:CNN.co.jp
皆さんもこの女性のようにならないように「無くしたかな?」と思ったら、まずは落ち着いて鏡の前で目を上下左右にゆっくり動かしてレンズを探しましょう。
コンタクトレンズを見つけたら、レンズを指で触って元の黒目の位置に戻してください。
上下にズレてしまった場合はまぶたを引っ張り、水や目薬で洗い流すか、洗面器に水を溜めて顔をつけまばたきをしましょう。
この方法で基本的には取れると思います。
ただし、あまりにもズレることが多い人はコンタクトレンズのサイズが合っていない可能性があります。
その場合は眼科に行き、目のサイズを測り直してもらってもいいかもしれません。
目にも日傘を!コンタクトレンズにUVカットは必要?
コンタクトレンズの中には紫外線吸収剤が含まれているUVカット機能がついているものがあります。
目に強い紫外線を浴び続けると角膜や結膜、水晶体などにダメージを受け、角膜炎や白内障、黄斑変性症といった病気を引き起こすリスクが高まると言われています。
紫外線の強い春から夏にかけてはUVカット機能がついている製品を選ぶのもひとつの選択肢です。
代表的なUVカット機能付きのレンズをいくつかご紹介します。
ジョンソンエンドジョンソン
「アキュビューシリーズ」は基本的に全商品にA波、B波とも81~99%カット機能がついています。
クーパービジョン
「マイデイ」A波85%/B波96%カット。
ボシュロム
「バイオトゥルーワンデー」A波86.9%/B波97.8%カット。
UVカット機能付きのコンタクトレンズに意味があるかないかで言うと「ある」とは思いますが、本当に目を守るならばUVカット付サングラスの方がいいでしょう。
コンタクトレンズでは角膜や黒目は、眼球内は守れても白目の部分はむき出しのため完全には防げません。
コンタクトレンズのUVカットはあくまで「付加価値」程度に考えた方がよさそうです。
スポーツに向いているコンタクトレンズ
スポーツ中はメガネよりソフトコンタクトレンズが適しています。
メガネのフレームが気になったり、ズレないように気を使う必要がないからです。
ただしハードレンズは外れやすいので、ワンデータイプのソフトレンズを選びましょう。
ソフトレンズであればサッカーやテニスなど激しい運動(水泳などを除く)をしてもズレたり外れたりすることはありませんので、スポーツに集中しやすいです。
ワンデータイプなら基本的にどれも問題ありませんが、水濡れ性のよいうるおい系のレンズを推奨している所が多いようです。
いくつかおすすめのレンズを紹介しますので、そちらも参考にしてみてください。
ジョンソンエンドジョンソン
クーパービジョン
アルコン
ボシュロム
シード
これらのコンタクトレンズなら基本的にどれもおすすめできます。
あとは好みだと思いますので、しっくりこない方は色々試してみてもいいでしょう。
つけっぱなしNG!コンタクトレンズを連続装用できる時間は?
大体8時間、終日装用タイプだと12~16時間の物が多いです。
しかし、終日装用タイプでも「目に良い」わけではなく、「目に負担が少ない」だけですので、長時間の連続使用はおすすめできません。
ではなぜ「コンタクトレンズはつけたままではいけない」のでしょうか。
角膜の呼吸を妨げる
コンタクトレンズをつける黒目の部分「角膜」には血管がありません。そのため、涙に含まれた酸素や栄養分を、角膜が取り込むことにより呼吸しています。
つまり、酸素透過性の悪いコンタクトレンズをつけると、角膜は呼吸ができなくなってしまうのです。
酸素透過性や含水率が高いレンズでも、裸眼の状態よりは当然呼吸がしづらくなります。この状態が続くと、角膜血管新生など病気にかかることもあります。
摩擦による刺激が増加
なめらかなコンタクトレンズでも、裸眼時と比べると余計な摩擦が生まれます。
ジョンソン&ジョンソンのアキュビューモイストなど、製品によっては「摩擦ゼロ」という物もありますが、これは裸眼時と比較して差がない、
もしくは差がゼロに近いという意味です。コンタクトレンズはずっとつけていると必ず劣化していきますので、装用時間を過ぎると当然摩擦も大きくなる可能性があります。
摩擦が大きいとまぶたへ余計な刺激があったり、乾燥や異物感、違和感、刺激によるアレルギーなどの原因になります。
汚れやバイ菌が溜まる
コンタクトレンズは普通に使っていても涙に含まれる「タンパク汚れ」や化粧品などの「油汚れ」がつきます。
洗浄もせず装用したままだと角膜の酸欠や目の乾燥を引き起こしたり、レンズが白っぽく汚れ、目にバイ菌が入り病気の原因にもなります。
このように用法を超えたコンタクトレンズの連続装用はリスクが大きくなります。使い終わったら必ず外しましょう。
1日使い捨てタイプだったらすぐ捨て、2週間、1ヵ月、ハードタイプは洗浄液などを使い、しっかりお手入れをしましょう。
また、目の状態には個人差があります。製品の用法を守るだけでなく、眼科医の指示に従って使用することを心がけましょう。
コンタクトレンズとメガネを上手に使い分けよう
コンタクトレンズとメガネは両方とも視力を矯正する道具として用いられます。
これまでメガネを使ってきてこれからコンタクトデビューを考えている方は、コンタクトレンズのメリットとデメリットを知り、どのように使い分けるのかを考えてみましょう。
用途によって使い分けよう
普段からコンタクトレンズを使用している人でも、大抵の人はメガネも持っています。お互いの特徴をまず知り、自分の生活スタイルに合わせて選んでみるといいでしょう。
コンタクトレンズの特徴
- 見た目が変わらない(カラコンなら目の印象だけ変えられます)。
- 裸眼のように視野が広く、遠くまで物の形や大きさが変わらずに見える。
- 汗や湯気、冬場の気温差などでくもることがない。
- ケアを怠ったり用法を間違えると目に負担をかける場合がある。
- ソフトレンズはサッカーなどのスポーツや激しい運動でも使える(ハードレンズは外れやすいのでやめた方がいいです)。
- ハードレンズ以外は使い捨てのためコストがかかりやすい。
メガネの特徴
- メガネの存在感が大きく、顔の印象が変わりやすい。
- 目と離れているため、物の大きさや形が実際とは若干違う。
- 矯正範囲がフレーム内に限られ、視界もフレームが邪魔になる。
- 直接目に触れないため装用時の違和感がなく、目への負担も少ない。
- 外れやすくズレやすいため、激しい運動には向いていない。
- 壊れたり視力が変わらない限りはコストがかからない。
大体こんな感じでしょうか。
外でアクティブに動きたいときはソフトコンタクトレンズ、家でテレビを見たり読書をするときはメガネの方がよさそうですね。
実際に平日はコンタクトレンズ、休日はメガネ、という感じで使い分けている人も多いようです。 上手に使い分けて、無駄なく賢いコンタクトレンズ生活を送りましょう。